第23回 投手フォームを作ろう:野手と何が違うか

フォーム・シート作成

野手フォームが完成したところで、いよいよ投手フォームの作成に取りかかりましょう。

作り方の流れ自体は野手フォームと同じです。ただし、記録する項目はまったく違います。投球回・失点・自責点といった投手ならではの項目を正しく設計しておくことで、防御率などの自動計算がきちんと機能するようになります。

野手フォームとの主な違い

項目 野手フォーム 投手フォーム
主な記録対象打席結果(打数・安打・打点など)投球結果(投球回・失点・奪三振など)
入力の単位1打席ずつ記号で入力1試合ごとに数値で入力
難しい項目打席結果の記号の選択投球回の小数入力(1.1・1.2表記)
入力者各選手自身が入力管理者または投手本人が入力
📝 投手フォームは1試合1回の入力

野手フォームは選手1人ずつ入力していきますが、投手フォームは1試合に登板した投手ごとに1回送信するのが基本です。先発・中継ぎ・抑えと複数の投手が登板した試合では、投手の人数分だけそれぞれ別々に送信してください。

投手フォームに必要な項目一覧

項目名 質問形式 必須 備考
試合日日付野手フォームと同じ
〇試合目プルダウン野手フォームと同じ
投手名プルダウン選手名リストから選択
勝敗プルダウン勝・負・セーブ・ホールド・なし
投球回記述式(数値)1.1・1.2形式で入力
打者数記述式(数値)対戦した打者の総数
被安打記述式(数値)打たれた安打の数
奪三振記述式(数値)三振を取った数
与四死球記述式(数値)四球+死球の合計
失点記述式(数値)相手に与えた点数
自責点記述式(数値)防御率の計算に使う
完投プルダウンあり・なし
完封プルダウンあり・なし

失点と自責点の違い

失点と自責点は、どちらも「点を取られた数」を表す言葉なので混同しがちです。ここでしっかり違いを押さえておきましょう。

失点(R)

投手が投げている間に、相手チームが挙げた得点の数です。味方のエラーがきっかけで生まれた点も、ここにはすべて含まれます。

自責点(ER)

失点のうち、エラーが絡まず投手自身の責任と見なされる点だけを数えたものです。防御率(ERA)の計算に使われるのは、失点ではなくこの自責点です。

📝 草野球では自責点の判定が難しい場合も

草野球の試合では、そのプレーがエラーだったのかどうか、判定が曖昧になってしまうことがよくあります。判断に迷ったときは、無理に切り分けようとせず「失点=自責点」として記録してしまうシンプルな運用でも構いません。大切なのはチーム内でルールを統一しておくことです。

投球回の入力形式について

この成績管理表では、投球回を小数で入力する決まりにしています。

実際の投球回 入力する値 意味
1回11イニング丸々投げた
1回1/31.11イニング+アウト1つ
1回2/31.21イニング+アウト2つ
3回33イニング丸々投げた
4回1/34.14イニング+アウト1つ
⚠️ 「.3」は存在しない

野球では1イニングに3アウトを取ると、そこで次のイニングに移ります。つまり「あと1アウトで1イニング終わり」という状態はあっても、「3アウト目まで含めて.3」という状態は存在しません。入力できる値は「○」「○.1」「○.2」の3パターンのみだと覚えておきましょう。フォームの説明文にも「1回1/3は1.1、1回2/3は1.2と入力してください」と明記しておくと、入力ミスを防げます。

投手フォームを新規作成する手順

STEP 1 forms.google.com から新規フォームを作成する

野手フォームとは別に、新しいフォームを立ち上げます。タイトルは「投手成績入力フォーム」としておきましょう。

STEP 2 上記の項目一覧を順番に追加する

試合日・〇試合目・投手名・勝敗・投球回…と、一覧の順番どおりに質問を追加していきます。数値を入力する項目にはすべて「回答の検証」機能を使い、数値かつ0以上という制限をかけておいてください。

STEP 3 スプレッドシートと連携する

第7回で解説した手順にならって、「フォームの回答(投手)」シートと連携させましょう。

✅ この記事のまとめ
  • 投手フォームは1試合ごとに数値で入力する(野手フォームは1打席ずつ記号で入力)
  • 記録項目は試合日・投手名・勝敗・投球回・被安打・奪三振・与四死球・失点・自責点・完投・完封
  • 失点と自責点は別々に記録する(防御率の計算に使うのは自責点)
  • 投球回は1.1・1.2形式の小数で入力する
  • 「.3」という値は存在しないことを、入力者にあらかじめ周知しておく

次回予告

次回は「投球回の入力形式を決める:1.1・1.2表記の理由」。今回さらっと触れた小数表記が、なぜこの形になっているのか。その設計思想と、スプレッドシート側での計算方法を、もう一歩踏み込んで解説していきます。

▶︎ 次回:【第24回】投球回の入力形式を決める:1.1・1.2表記の理由

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