第40回 COUNTIFSで選手ごとに絞り込む

関数・自動化

第33〜39回で、COUNTIFSの使い方を少しずつ学んできました。今回はここで一度立ち止まり、これまで学んだ関数を整理して、年間(野手)シートの集計ロジックの全体像を見渡してみましょう。

「一つひとつの関数の意味はわかったけれど、全体としてどうつながっているのかがまだピンとこない」——そんな方のために、選手ごとの集計がどのように動いているのかを俯瞰して確認していきます。

COUNTIFSによる選手別集計の仕組み

年間シートの集計とは、つまり「フォームの回答(野手)シートから、指定した選手のデータだけを取り出す」処理のことです。この「選手の絞り込み」こそが、COUNTIFSの第一の役割になります。

✅ 絞り込みのイメージ

例えば、こんなフォームの回答シートがあったとします。全選手のデータが1枚のシートに混在している状態です。

行2:田中・三安・遊ゴ・中2…
行3:鈴木・中安・四球・右本…
行4:山田・遊ゴ・見三振・犠打…
行5:田中・左安・死球・中飛…
行6:鈴木・右2・遊ゴ・打なし…
…(試合が増えるほど行が増える)

ここでCOUNTIFSに「E列が田中」という条件を与えると、田中選手の行(2行目・5行目…)だけを対象に打席結果をカウントできます。

年間(野手)シートの集計項目一覧

これまでの回で学んだ内容を整理すると、年間シートに必要な集計項目は次のようになります。

項目 集計方法 解説した回
打席数「打なし」以外をCOUNTIFS第38・39回
四球数「四球」をCOUNTIFS第39回
死球数「死球」をCOUNTIFS第39回
犠打数「犠打」をCOUNTIFS第39回
犠飛数「犠飛」をCOUNTIFS第39回
打数打席数−四球−死球−犠打−犠飛第38・39回
単打数「*安*」をCOUNTIFS第35・36回
二塁打数「*2*」をCOUNTIFS第37回
三塁打数「*3*」をCOUNTIFS第37回
本塁打数「*本*」をCOUNTIFS第37回
安打数単打+二塁打+三塁打+本塁打第36回
塁打数単打×1+二塁打×2+三塁打×3+本塁打×4第37回
打点SUMIFS(次回以降)第46回
盗塁SUMIFS(次回以降)第43回

COUNTIFSの2つの役割を整理する

ここまでの学習を振り返ると、COUNTIFSには性質の異なる2つの役割があることが見えてきます。

役割①:選手を絞り込む

E列(選手名)が「田中」と一致する行だけを対象にする役割です。この絞り込みがなければ、全選手の打席結果が一緒くたに合算されてしまいます。

'フォームの回答(野手)'!E:E, A2 ← 選手名が田中の行だけ
役割②:特定の打席結果をカウントする

絞り込んだ行の中から、さらに条件を満たす打席結果だけを数え上げる役割です。

'フォームの回答(野手)'!G:G, "*安*" ← G列が*安*の打席をカウント

コピーで全選手に展開する仕組み

年間シートの2行目(田中選手)に関数が完成すれば、あとは3行目以降(他の選手)にコピーするだけで、全選手分の集計が一気に完成します。

✅ コピーが機能する理由

関数の中の「A2」(選手名セル)が相対参照になっているため、3行目にコピーすると自動的に「A3」へと変わります。これにより、田中→鈴木→山田…と、行を移すだけで集計対象の選手が自動的に切り替わっていくのです。

📝 フォームの回答シートの参照は絶対参照にする

一方、「’フォームの回答(野手)’!E:E」の部分はコピーしても変わってほしくありません。そこで絶対参照(列全体を指定する書き方)にしておきます。E:Eのように列全体を指定すれば行番号を含まないため、自動的に絶対参照と同じ動きになります。

年間シートの完成イメージ

すべての関数を入力し終えると、年間(野手)シートは、例えばこんな見た目に仕上がります。

選手名 打席 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 四球 塁打
田中423814302425
鈴木383511211320
山田35329100312

フォームにデータが追加されるたびに、これらの数字は自動で更新されていきます。

✅ この記事のまとめ
  • COUNTIFSの役割は①選手の絞り込みと②打席結果のカウントの2つ
  • 2行目の関数をコピーするだけで全選手の集計が完成する(相対参照の仕組み)
  • フォームの回答シートの参照は列全体(E:E)で指定して絶対参照と同じ動きにする
  • 打席数・四球・死球・犠打・犠飛・打数・安打・長打を別々の列で管理する
  • 試合が増えるたびに自動で数字が更新される仕組みが完成

次回予告

次回は「三振・四球・死球をそれぞれカウントする」方法を解説します。四球・死球はすでに除外ロジックでカウントしていますが、今回はそれとは別に三振数を独立して管理する方法と、空振り三振・見逃し三振をまとめて拾い上げるワイルドカードの使い方を見ていきます。

▶︎ 次回:【第41回】三振・四球・死球をそれぞれカウントする

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