第41回 三振・四球・死球をそれぞれカウントする

関数・自動化

前回は「COUNTIFSで選手ごとに絞り込む」という集計ロジックの全体像をまとめました。今回は三振・四球・死球をそれぞれカウントする関数を作ります。

四球と死球は第39回の打数計算ですでに登場しましたが、今回は三振もあわせて整理します。特に「空三振と見三振をまとめてカウントする」ところでワイルドカードが活躍するので、ぜひ確認してみてください。

三振・四球・死球を管理する理由

打率・出塁率などの計算に直接必要なのは四球と死球ですが、三振数も別途カウントしておくと成績管理の幅が広がります。

項目 使い道 打率への影響
三振数選手の傾向分析・弱点把握打数に含まれる(打率を下げる)
四球数出塁率の計算・選球眼の評価打数に含まれない(打率に影響しない)
死球数出塁率の計算打数に含まれない(打率に影響しない)
📝 三振は「打数に含まれる」ことを覚えておこう

三振はアウトになるので、打数にはカウントされます。四球・死球と違って打数から除外されないため、三振が多いと打率が下がります。これは野球のルール通りの正しい計算です。

フォームの記号を確認する

まず、成績管理表のフォームで使っている記号を確認しましょう。三振に注目してください。

打席結果 フォームの記号 意味
空振り三振空三振スイングして三振
見逃し三振見三振バットを振らずに三振
四球四球ボール4つで出塁
死球死球ボールが当たって出塁

三振が「空三振」と「見三振」の2種類に分かれているのがポイントです。これをまとめてカウントするとき、ワイルドカードが役立ちます。

空三振・見三振をまとめてカウントする

「空三振」と「見三振」、それぞれ別々にカウントする方法と、まとめてカウントする方法の2つを押さえておきましょう。

方法①:別々にカウントして合計する

一番シンプルな方法です。空三振数・見三振数をそれぞれ別の列に出して、最後に足し算します。

✅ 空三振数の関数(例:H列)
=COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!G:G,"空三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!H:H,"空三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!I:I,"空三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!J:J,"空三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!K:K,"空三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!L:L,"空三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!M:M,"空三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!N:N,"空三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!O:O,"空三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!P:P,"空三振")

見三振数(I列)は「空三振」の部分を「見三振」に変えるだけです。

✅ 三振数合計(J列)
=H2+I2

空三振(H2)と見三振(I2)を足すだけです。シンプルで間違いにくい計算式です。

方法②:ワイルドカードで「三振」を含む記号をまとめてカウントする

「空三振」も「見三振」も、どちらも末尾に「三振」という文字が含まれています。ここで第35回で学んだワイルドカード(*)が使えます。

✅ 三振数合計をワイルドカードで一発カウント
=COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!G:G,"*三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!H:H,"*三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!I:I,"*三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!J:J,"*三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!K:K,"*三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!L:L,"*三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!M:M,"*三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!N:N,"*三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!O:O,"*三振")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!P:P,"*三振")

"*三振" は「三振という文字で終わるすべての記号」を拾います。「空三振」も「見三振」もこの条件で一度にカウントできます。

📝 方法①と②どちらを使えばいい?

空三振数・見三振数も個別に記録しておきたい場合は方法①(別々に集計して合算)がおすすめです。「三振の合計だけわかればいい」という場合は方法②(ワイルドカード)がシンプルです。どちらも正しい結果になります。

四球数・死球数の関数(おさらい)

四球と死球は第39回の除外ロジックですでに作りましたが、ここで改めて整理しておきます。

✅ 四球数の関数(C列)
=COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!G:G,"四球")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!H:H,"四球")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!I:I,"四球")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!J:J,"四球")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!K:K,"四球")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!L:L,"四球")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!M:M,"四球")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!N:N,"四球")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!O:O,"四球")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!P:P,"四球")

死球数(D列)は「四球」を「死球」に変えるだけです。完全一致なのでワイルドカードは不要です。

実際のデータで確認してみよう

実際のフォーム回答シートにはこのようなデータが入ります。以下のデータを例に確認してみましょう。

試合 第一打席 第二打席 第三打席 第四打席
第1試合空三振四球(なし)(なし)
第2試合二飛空三振中飛一飛

この場合、集計はこうなります。

項目 結果 内訳
打席数6「打なし」以外の打席すべて
空三振数2第1試合①・第2試合②
見三振数0なし
三振数(合計)2空三振2+見三振0
四球数1第1試合②
死球数0なし

三振・四球・死球の列構成まとめ

ここまでの内容をふまえて、年間(野手)シートにこのような列を追加します。

項目名 集計方法
C列四球数「四球」と完全一致をCOUNTIFS
D列死球数「死球」と完全一致をCOUNTIFS
H列空三振数「空三振」と完全一致をCOUNTIFS
I列見三振数「見三振」と完全一致をCOUNTIFS
J列三振数H2+I2(または「*三振」のワイルドカード)
⚠️ カウントがおかしいときのチェックポイント
  • 「空三振」「見三振」の表記がフォームの選択肢と完全に一致しているか確認する(スペース・全角半角の違いに注意)
  • ワイルドカードで使う場合、"*三振"の前後に余計なスペースが入っていないか確認する
  • 関数の列指定(G〜P列)がフォームの回答シートの実際の打席列と一致しているか確認する
  • 四球・死球は完全一致なので、"*四球*"ではなく"四球"と書く(余計なワイルドカードは不要)
✅ この記事のまとめ
  • 三振は「空三振」と「見三振」の2種類がある。どちらも打数に含まれる
  • 三振数は"*三振"のワイルドカードでまとめてカウントできる
  • 個別に管理したい場合は別々の列で集計して足し算する
  • 四球・死球は完全一致でカウントする(ワイルドカード不要)
  • 三振・四球・死球をそれぞれ管理することで、出塁率の計算や選球眼の評価にも使える

次回予告

次回は「犠打・犠飛・敵失・野選・併殺をカウントする」。打数に含まれない特殊な打席の処理方法を、それぞれの野球ルールとあわせて解説します。

▶︎ 次回:【第42回】犠打・犠飛・敵失・野選・併殺をカウントする

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