第37回 「二塁打」「三塁打」「本塁打」を別々にカウントする

前回は安打の総数をCOUNTIFSでカウントする方法を学びました。今回は二塁打・三塁打・本塁打を種類別に集計する方法を解説します。

長打を種類別に記録することで、塁打数の計算(単打×1+二塁打×2+三塁打×3+本塁打×4)が正確にできるようになります。OPSの計算に必要な長打率の土台となる大事なデータです。

長打系記号のおさらい

第18回で設計した長打系の記号を確認しておきましょう。

安打の種類 記号一覧 含むキーワード
単打左安・中安・右安・三安・一安
二塁打左2・中2・右22
三塁打左3・中3・右33
本塁打左本・中本・右本
✅ キーワードが重複しない設計になっている

「安」「2」「3」「本」はそれぞれ異なるキーワードで、1つの記号が複数のキーワードを同時に含まない設計になっています。例えば「中2」は「2」を含みますが「安」も「3」も「本」も含みません。この設計のおかげで重複カウントの心配がありません。

二塁打のカウント関数

二塁打は「*2*」を含む記号をカウントします。選手名の条件を加えてCOUNTIFSで書きます。

✅ 二塁打数の関数
=COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!G:G,"*2*")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!H:H,"*2*")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!I:I,"*2*")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!J:J,"*2*")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!K:K,"*2*")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!L:L,"*2*")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!M:M,"*2*")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!N:N,"*2*")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!O:O,"*2*")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!P:P,"*2*")

前回の安打関数と全く同じ構造で、条件の「*安*」を「*2*」に変えるだけです。

三塁打・本塁打のカウント関数

三塁打・本塁打も同じ構造で、条件のキーワードだけ変えます。

✅ 三塁打数の関数(キーワード部分のみ)
条件を " *2*"→"*3*" に変えるだけ
✅ 本塁打数の関数(キーワード部分のみ)
条件を "*2*"→"*本*" に変えるだけ

年間(野手)シートの列設計

長打を種類別に集計するために、年間シートにはこのような列を用意します。

項目名 関数のキーワード
A列選手名手入力
B列単打数"*安*"の合計
C列二塁打数"*2*"の合計
D列三塁打数"*3*"の合計
E列本塁打数"*本*"の合計
F列安打数(合計)=B2+C2+D2+E2
G列塁打数=B2*1+C2*2+D2*3+E2*4
📝 安打数を別々の列に分ける理由

「安打数の合計」だけを1つのセルに詰め込むこともできますが、単打・二塁打・三塁打・本塁打を別々の列で管理することで、塁打数の計算が非常にシンプルになります。また「二塁打は何本打ったか」という詳細な記録としても活用できます。

塁打数の計算

塁打数は「単打×1+二塁打×2+三塁打×3+本塁打×4」で計算します。各種安打を別々の列に持つことで、この計算が1行で書けます。

✅ 塁打数の関数
=B2*1 + C2*2 + D2*3 + E2*4

例:単打2本・二塁打1本・三塁打0本・本塁打1本の場合
= 2×1 + 1×2 + 0×3 + 1×4 = 8塁打

重複カウントが起きないことを確認する

「中2」は「2」を含みますが「安」「3」「本」は含みません。念のため確認しておきましょう。

記号 *安* *2* *3* *本*
三安
中2
右3
左本
遊ゴ
四球

各記号がいずれか1つのキーワードにしかマッチしないことが確認できます。これが第17回でスコアブック記号の設計にこだわった理由です。

✅ この記事のまとめ
  • 二塁打:"*2*"、三塁打:"*3*"、本塁打:"*本*"でCOUNTIFS
  • 安打関数と全く同じ構造でキーワードを変えるだけ
  • 単打・二塁打・三塁打・本塁打を別々の列で管理する
  • 塁打数は =単打×1+二塁打×2+三塁打×3+本塁打×4 で計算
  • 各キーワードが重複しない記号設計により重複カウントは発生しない

次回予告

次回は「『打席数』と『打数』の違いを理解する」。打率の計算に使う「打数」と規定打席の判定に使う「打席数」がどう違うのか、野球のルールから丁寧に解説して関数に落とし込みます。

▶︎ 次回:【第38回】「打席数」と「打数」の違いを理解する

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