第30回 試合当日(投手)シートの設計と役割

前回は試合当日(野手)シートの設計を解説しました。今回は「試合当日(投手)シート」の設計と役割を解説します。

基本的な考え方は野手シートと同じですが、投球回の扱いや集計方法に投手特有のポイントがあります。しっかり確認しておきましょう。

試合当日(投手)シートの役割

野手シートと同様に、チームのホームページに掲載する試合結果ページで投手成績を表示するためのシートです。

✅ このシートでわかること
  • 特定の試合に登板した投手ごとの成績
  • 投球回・失点・自責点・奪三振・与四死球など
  • 先発・中継ぎ・抑えの登板順での表示

シートの列構成

試合当日(投手)シートの列はこのように設計します。

項目名 内容 入力方法
A列投手名登板した投手名手入力
B列勝敗勝・負・セーブ・HなどVLOOKUP自動取得
C列投球回○回○/3形式で表示変換関数で自動表示
D列打者数対戦した打者の総数VLOOKUP自動取得
E列被安打打たれた安打の数VLOOKUP自動取得
F列奪三振三振を取った数VLOOKUP自動取得
G列与四死球四球+死球の合計VLOOKUP自動取得
H列失点相手に与えた点数VLOOKUP自動取得
I列自責点防御率の計算に使うVLOOKUP自動取得
📝 野手シートとの大きな違い

野手シートではCOUNTIFで打席結果の記号をカウントしていましたが、投手シートでは投球回・失点などすでに数値で入力されたデータをそのまま引っ張ってきます。そのため関数はCOUNTIFではなくVLOOKUPを使います。

投手名は手入力する

野手シートと同様に、A列の投手名は手入力します。

⚠️ 投手名は登板順に入力する

先発投手を1行目、中継ぎを2行目、抑えを3行目というように登板した順番で入力します。こうすることで試合の流れがわかりやすいスコア表になります。

投球回の表示が最大の設計ポイント

投手シートで最も注意が必要なのが投球回の表示です。フォームには「4.1」と入力されていますが、スコア表には「4回1/3」と表示したいです。

フォーム入力値 → 表示形式の変換
入力値 表示形式
11回
1.11回1/3
1.21回2/3
4.14回1/3
4.24回2/3

この変換は以下の関数で実現します。詳しくは第60回で解説しますが、ここでは概念だけ把握しておきましょう。

✅ 投球回表示関数のイメージ
=INT(投球回) & "回" & IF(MOD(ROUND(投球回*10,0),10)=0,"",MOD(ROUND(投球回*10,0),10) & "/3")

例:4.1 → 「4回1/3」、4.2 → 「4回2/3」、4 → 「4回」と表示される

VLOOKUPでデータを引っ張る仕組み

B列以降のデータは、フォームの回答(投手)シートからVLOOKUPで引っ張ります。

📝 VLOOKUPの考え方

「フォームの回答(投手)シートの中から、試合日が2026/5/11かつ投手名が田中の行を探して、その行の失点の値を返す」というイメージです。野手シートのCOUNTIFと考え方は似ていますが、VLOOKUPは「カウントする」ではなく「値を取ってくる」関数です。詳しくは第7章で解説します。

野手シートと投手シートの比較

項目 試合当日(野手) 試合当日(投手)
手入力項目打順・選手名・守備位置投手名(登板順に)
主な集計関数COUNTIFS・SUMIFVLOOKUP
難しいポイント記号をカウントするロジック投球回の表示形式変換
用途打撃成績スコア表投手成績スコア表
✅ この記事のまとめ
  • 試合当日(投手)シートはホームページ掲載用の投手スコア表
  • 投手名のみ手入力、その他はVLOOKUPで自動取得
  • 投球回は「4.1」→「4回1/3」のように表示形式を変換する関数を使う
  • 野手シートはCOUNTIFで記号をカウント、投手シートはVLOOKUPで値を取得する
  • 投手名は登板した順番で入力する

次回予告

次回は「試合当日シートにデータを集計する仕組み」。野手シート・投手シートそれぞれの関数がどのようにフォームの回答シートからデータを引っ張るか、全体の流れを改めて整理します。

▶︎ 次回:【第31回】試合当日シートにデータを集計する仕組み

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