第45回 塁打数を自動計算する:安打の種類ごとに重みをつける

関数・自動化

前回は選手ごとの試合数をカウントする方法を学びました。今回のテーマは塁打数を自動計算する関数です。

塁打数とは、安打の「種類ごとに重みをつけて合計した」数字のこと。長打率(第49回)を求めるために欠かせない値です。単打・二塁打・三塁打・本塁打をすでに別々の列でカウントできていれば、あとは掛け算と足し算だけで完成してしまいます。

塁打数とは何か

塁打数とは、「その打席で何塁分進んだか」を表す合計値です。安打の種類によって進む塁の数が違うため、それぞれに重みをつけて計算します。

安打の種類 重み(塁数) 例:1本打ったとき
単打(ヒット)×1塁打数 +1
二塁打×2塁打数 +2
三塁打×3塁打数 +3
本塁打×4塁打数 +4
📝 四球・死球・犠打・犠飛は塁打数に含まない

出塁はできても「安打」ではないため、塁打数にはカウントしません。塁打数はあくまで、安打の種類ごとに重みをつけた合計だと覚えておきましょう。

塁打数の計算式

言葉で表すと、塁打数の計算式は次のようになります。

✅ 塁打数の計算式

塁打数 = 単打数×1 + 二塁打数×2 + 三塁打数×3 + 本塁打数×4

第36・37回で、単打・二塁打・三塁打・本塁打はすでにそれぞれ別の列にカウント済みです。あとはその列同士で掛け算と足し算をするだけで、塁打数が求まります。

前提:単打・二塁打・三塁打・本塁打が別列にある状態

まずは、年間(野手)シートに次のような列が揃っている状態からスタートします。

項目 COUNTIFSの条件(参考)
(単打列)単打数"*安*"(第36回)
(二塁打列)二塁打数"*2*"(第37回)
(三塁打列)三塁打数"*3*"(第37回)
(本塁打列)本塁打数"*本*"(第37回)
(塁打数列)塁打数上記4列を重みづけして合計

ここでは仮に、単打数がN列・二塁打数がO列・三塁打数がP列・本塁打数がQ列にあるとして説明を進めます。実際の列は、ご自身のシートに合わせて読み替えてください。

塁打数の関数(最終形)

✅ 塁打数の関数
=N2*1+O2*2+P2*3+Q2*4
  • N2:単打数(×1なので実質そのまま)
  • O2:二塁打数(×2)
  • P2:三塁打数(×3)
  • Q2:本塁打数(×4)

各列にはCOUNTIFSで集計した値がすでに入っているので、あとはこの1行の掛け算・足し算を書くだけで完成します。

📝 「×1」は省略できるが、あえて書く理由

単打はN2*1と書いてもN2だけでも、計算結果は変わりません。それでも「重みをつけている」という意図を明示するためにあえて*1と書いておくと、あとで式を見返したときに意味がすぐわかります。どちらの書き方でも構いません。

例で計算を確かめてみよう

例えば、こんな管理表があったとします。塁打数の計算が正しいか、実際に数字を当てはめて確認してみましょう。

Aさんの例

種類 本数 重み 塁打数への加算
単打9×19
二塁打4×28
三塁打1×33
本塁打0×40
合計(塁打数)14安打20

9×1+4×2+1×3+0×4=20塁打。関数で計算した結果と、この手計算がきちんと一致します。

Bさんの例(本塁打あり)

種類 本数 重み 塁打数への加算
単打3×13
二塁打1×22
三塁打0×30
本塁打1×44
合計(塁打数)5安打9

3×1+1×2+0×3+1×4=9塁打。本塁打がたった1本入るだけで、塁打数が4も一気に跳ね上がることがわかります。

塁打数と安打数の関係を整理する

安打数と塁打数は、どちらも「ヒットを数える」指標である点は同じですが、意味しているものは違います。

指標 何を測るか 計算式
安打数ヒットの本数(種類問わず)単打+二塁打+三塁打+本塁打
塁打数ヒットの「質」(長打ほど高評価)単打×1+二塁打×2+三塁打×3+本塁打×4

例えば、同じ安打数10本の選手が2人いたとしても、全部単打の選手なら塁打数は10、全部二塁打の選手なら塁打数は20になります。塁打数が多いほど、長打力のある選手だと判断できるわけです。この塁打数を打数で割ったものが、次に登場する長打率(第49回)です。

⚠️ 単打数の計算に注意:安打数から引き算する方法もある

単打数は「安打数 − 二塁打数 − 三塁打数 − 本塁打数」という引き算で求める方法もあります。第36回で"*安*"のワイルドカードを使って集計した場合は、二塁打・三塁打・本塁打が誤って混入していないか、一度確認しておきましょう。フォームの記号設計(「三安」「左安」など)によって、正しくカウントできるかどうかが左右されるためです。

✅ この記事のまとめ
  • 塁打数は 単打×1+二塁打×2+三塁打×3+本塁打×4 で計算する
  • 各種別がすでに別列にカウントされていれば、掛け算と足し算の1行で完成
  • 四球・死球・犠打・犠飛は塁打数に含まない
  • 安打数は「ヒットの本数」、塁打数は「ヒットの質(長打力)」を測る指標
  • 塁打数は次回以降の長打率の計算(第49回)に使う

次回予告

次回のテーマは「打点・本塁打・盗塁を年間集計シートに集める」。SUMIFSを使って試合ごとのデータを選手別に合算する方法を、打点・本塁打・盗塁までまとめてご紹介します。

▶︎ 次回:【第46回】打点・本塁打・盗塁を年間集計シートに集める

コメント

タイトルとURLをコピーしました