第78回 勝率・得点・失点・引分の年度別集計

関数・自動化

前回はチーム防御率の計算式を完成させました。今回はいよいよチームシートのB〜H列(試合数・勝ち・負け・引分・勝率・得点・失点)を仕上げます。

使う関数は COUNTIFSUM の2つだけです。どちらもこれまでの回で何度か登場した関数なので、「聞いたことがある」という方も多いはず。今回はそれをチーム成績の集計に応用するだけです。難しいことは何もありません。一緒にやっていきましょう。

集計元はどのシート?

チームシートに自動集計するデータは、フォーム(チーム成績)シートに蓄積されています。試合のたびにフォームから入力した「勝敗結果・得点・失点」が、このシートに1行ずつ積み上がっている状態です。

📝 フォーム(チーム成績)シートの列構成(主な列)
内容
B列 試合日 2026/1/25
C列 年度 2026
D列 勝敗結果 勝 / 負 / 分
E列 得点(自チーム) 7
F列 失点(相手チーム) 3

C列の「年度」は試合日から自動で取り出しているか、フォームで入力するかのどちらかで管理しています。チームシートで年度ごとに絞り込むときに使う重要な列です。

一言でいうと、「D列の勝敗を数える → COUNTIF」「E・F列の得点・失点を合計する → SUM(またはSUMIF)」というシンプルな構造です。

試合数・勝ち・負け・引分の集計(COUNTIF)

まずは試合数・勝ち・負け・引分を数えます。「2026年の試合のうち、勝敗結果が〝勝〟のものは何件か」——これはまさに COUNTIF(条件に合うセルを数える関数) の得意技です。

📝 COUNTIFSで年度を絞り込んでカウントする

今回は「2026年」という年度条件も同時に指定したいので、条件が1つのCOUNTIFではなく、複数条件に対応したCOUNTIFSを使います。

=COUNTIFS(条件範囲1, 条件1, 条件範囲2, 条件2)

「条件範囲1で条件1に合う、かつ条件範囲2で条件2に合うセルの数を数える」という読み方をします。

チームシートの各列に入れる式を順番に確認します。チームシートのA2セルには年度「2026」が入っているので、これを条件として使います。

STEP 1
B2セル:試合数
=COUNTIFS('フォーム(チーム成績)'!C2:C200, A2)

C列(年度)が「A2の値(2026)」に一致する行を数えます。年度ごとの総試合数が出ます。

STEP 2
C2セル:勝ち数
=COUNTIFS('フォーム(チーム成績)'!C2:C200, A2, 'フォーム(チーム成績)'!D2:D200, "勝")

年度が2026、かつ勝敗結果が「勝」の行を数えます。

STEP 3
D2セル:負け数
=COUNTIFS('フォーム(チーム成績)'!C2:C200, A2, 'フォーム(チーム成績)'!D2:D200, "負")

「勝」を「負」に変えるだけです。キーワードを変えるだけで式の構造はまったく同じです。

STEP 4
E2セル:引分数
=COUNTIFS('フォーム(チーム成績)'!C2:C200, A2, 'フォーム(チーム成績)'!D2:D200, "分")

「分」は引き分けの略称です。フォームで入力する選択肢に合わせて「引分」や「引き分け」にしている場合はその表記に合わせてください。

⚠️ 勝敗の表記をフォームと完全一致させること

COUNTIFSの条件は完全一致で動きます。フォームで「勝ち」と入力しているのに式で「勝」と書いていると、1件もカウントされません。

フォームの選択肢に合わせて「勝ち / 負け / 引き分け」にしているなら、式の中も同じ表記にしてください。フォームの選択肢を先に確認してから式を書くのが鉄則です。

得点・失点の集計(SUMIF)

得点・失点は「数を数える」ではなく「数値を合計する」処理です。年度で絞り込みながら合計したいので、SUMIF(条件に合う行の数値を合計する関数)を使います。

📝 SUMIFの基本構造
=SUMIF(条件範囲, 条件, 合計範囲)

「条件範囲の中で条件に合う行を見つけ、その行の合計範囲にある数値を足し算する」という関数です。

COUNTIFは「数える」、SUMIFは「足す」——この違いだけ押さえておけば大丈夫です。

STEP 5
G2セル:得点合計
=SUMIF('フォーム(チーム成績)'!C2:C200, A2, 'フォーム(チーム成績)'!E2:E200)

C列が2026の行について、E列(得点)を合計します。

STEP 6
H2セル:失点合計
=SUMIF('フォーム(チーム成績)'!C2:C200, A2, 'フォーム(チーム成績)'!F2:F200)

E列を F列(失点)に変えるだけです。得点と構造はまったく同じです。

実際のデータで計算結果を確認する

今シーズン(2026年)のチーム成績を全試合分確認します。

試合日 勝敗 得点 失点
1/25 4 8
2/1 7 0
2/15 5 6
3/1 8 2
3/8 6 0
3/15 5 5
3/29 7 2
4/5 8 0
4/19 5 5
4/26 5 1
合計(10試合) 6勝2負2分 60 23

試合数10・6勝2負2分・得点60・失点23です。式を正しく入力できていれば、チームシートのB2〜H2にこの数値が自動で表示されているはずです。

チームシートのB〜H列に入る値の一覧

✅ 各セルの式と結果
セル 項目 使う関数 2026年の値
B2 試合数 COUNTIFS(年度のみ) 10
C2 勝ち COUNTIFS(年度+「勝」) 6
D2 負け COUNTIFS(年度+「負」) 2
E2 引分 COUNTIFS(年度+「分」) 2
F2 勝率 次回(第79回)
G2 得点 SUMIF(年度+得点列) 60
H2 失点 SUMIF(年度+失点列) 23

勝率(F2セル)だけはまだ入っていません。勝率は引分の扱いを含めた計算になるため、次回(第79回)で専用の解説をします。

翌年のデータを追加するときはどうする?

「2027年のデータが増えたら?」と思った方もいるかもしれません。チームシートに2027年の行(3行目)を追加したとき、B3〜H3にも同じ構造の式を入れます。違うのは参照するA列のセルがA3(2027)になるだけです。

📝 2027年行の式(B3セルの例)
=COUNTIFS('フォーム(チーム成績)'!C2:C200, A3)

A3が「2027」に変わるだけで、式の構造はまったく同じです。2026年行(2行目)の式をコピーして3行目に貼り付けると、Googleスプレッドシートが自動でA2→A3に参照先を変えてくれます。年度が増えるたびに1行コピーするだけ——これが年度別管理の便利なところです。

✅ この記事のまとめ
  • 試合数・勝ち・負け・引分は COUNTIFS(年度+勝敗結果) で集計する
  • 得点・失点は SUMIF(年度を条件に、得点列/失点列を合計) で集計する
  • 勝敗の文字列(「勝」「負」「分」)はフォームの選択肢と完全一致させること——表記がズレるとカウントが0になる
  • 年度が増えたら式を1行コピーするだけ——A列の年度を参照しているので自動で切り替わる
  • 2026年の成績は 10試合・6勝2負2分・得点60・失点23
  • 勝率(F列)は次回(第79回)で計算式を完成させる

次回予告

次回は「勝率の計算と引分の扱い方」。勝率は単純に「勝ち÷試合数」ではなく、引分を試合数から除外するというルールがあります。式は 勝 ÷(試合数 − 引分) です。0除算エラー対策のIFERRORも組み合わせて、F列を完成させます。

▶︎ 次回:【第79回】勝率の計算と引分の扱い方

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