第38回 「打席数」と「打数」の違いを理解する

関数・自動化

前回まで安打・長打のカウント方法を学びました。今回は「打席数」と「打数」の違いを解説します。

打率の計算式は「安打 ÷ 打数」ですが、この「打数」は単純に打席に立った回数とは異なります。正しい打率を計算するためにこの違いをしっかり理解しておきましょう。

打席数とは

打席数とは、バッターボックスに入った回数のことです。アウトになっても、四球でも、犠打でも、打席に立てばすべてカウントされます。

✅ 打席数としてカウントするもの
  • ヒット系(単打・二塁打・三塁打・本塁打)
  • アウト系(ゴロ・フライ・三振・併殺)
  • 四球・死球
  • 犠打・犠飛
  • 敵失・野選

「打なし」だけが打席数にカウントされません。

打数とは

打数とは、打席数から「四球・死球・犠打・犠飛」を引いた数です。打率(安打÷打数)の分母として使います。

📝 打数の計算式

打数 = 打席数 − (四球 + 死球 + 犠打 + 犠飛)

✅ 打数にカウントしないもの(除外項目)
記号 打席 打数 除外する理由
四球投手の判断によるもので打者の能力を反映しない
死球同上
犠打チームの作戦によるもので打者の評価に使わない
犠飛同上
打なし打席自体が存在しない

具体例で確認する

田中選手が1試合で「三安・遊ゴ・中2・四球・犠打」の5打席に立った場合:

打席 結果 打席数 打数 安打
第一打席三安
第二打席遊ゴ
第三打席中2
第四打席四球
第五打席犠打
合計532
✅ 打率の計算

打率 = 安打 ÷ 打数 = 2 ÷ 3 = .667
※ 打席数(5)で割ると .400 になってしまい正しくありません。

打席数・打数をCOUNTIFSで求める

打席数の関数

「打なし」以外のセルをカウントします。

=COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!G:G,"<>打なし")
+COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!H:H,"<>打なし")
+ … (第十打席まで繰り返す)

打数の関数

打席数から四球・死球・犠打・犠飛を引きます。

✅ 打数 = 打席数 − 除外項目
= 打席数セル
- COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!G:G,"四球")
- COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!G:G,"死球")
- COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!G:G,"犠打")
- COUNTIFS('フォームの回答(野手)'!E:E,A2,'フォームの回答(野手)'!G:G,"犠飛")
+ … (H〜P列も同様に繰り返す)

打席数のセル(例:H2)から除外項目のCOUNTIFSをそれぞれ引き算します。

📝 実務上のシンプルな考え方

打数の計算は「打席数 − 除外項目の合計」です。除外項目(四球・死球・犠打・犠飛)を別の列でそれぞれカウントしておき、最後に引き算するとデバッグがしやすくなります。

打席数・打数・安打数の関係

指標 用途 計算方法
打席数規定打席の判定「打なし」以外をカウント
打数打率・出塁率・長打率の分母打席数 − 四球 − 死球 − 犠打 − 犠飛
安打数打率の分子単打+二塁打+三塁打+本塁打
✅ この記事のまとめ
  • 打席数:「打なし」以外の全打席をカウント(規定打席の判定に使う)
  • 打数:打席数から四球・死球・犠打・犠飛を除いた数(打率の分母)
  • 打率は安打 ÷ 打数で計算する(打席数で割ると正しくない)
  • 除外項目を別の列でカウントしておくと打数の計算がシンプルになる

次回予告

次回は「『打数』の除外ロジックを関数で作る」。四球・死球・犠打・犠飛をCOUNTIFSで正確にカウントして打数を求める関数を完成させます。

▶︎ 次回:【第39回】「打数」の除外ロジックを関数で作る

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